
新型コロナウイルス感染症により、多くの結婚式が中止や延期になっています。
WeddingNewsが実施したアンケートによると、2020年3月~12月に結婚式を予定している378組の新郎新婦の内、新型コロナウイルス感染症によって結婚式を中止や延期にした方が3割・実施する予定の方が約4割・実施するかまだ迷っている方が約3割いることがわかっています。
この記事では、結婚式を中止・延期にする場合のキャンセル料やキャンセル料を補償する結婚式保険、withコロナ時代の結婚式サービスについて解説します。
目次
結婚式のキャンセル料とは
結婚式の仮予約後、本契約以降にキャンセルをする場合にはキャンセル料がかかります。
仮予約とは、希望する挙式の日時を一定期間仮押さえすることで、本契約とは、申込金を支払い、仮押さえした日時で正式に契約することを指します。
またキャンセル料は、結婚式場自体のキャンセル料とレンタル衣装や引き出物などの結婚式場以外のキャンセル料に分かれます。
結婚式場のキャンセル料
結婚式・披露宴自体を中止にする場合は、契約書に書かれている通りのキャンセル料が発生します。
延期にする場合は、日程変更手数料がかからないケースもありますが、中止時と同じように見積金額から計算したキャンセル料が請求されるなど、それぞれの結婚式場によって対応が異なるため、契約書の確認が必要です。
挙式を予定していた日時から1年以上の延期、もしくは挙式当日間際にも関わらず延期する場合には日程変更手数料を支払う必要が出てきたり、中止時と同じように見積金額から計算したキャンセル料が請求されることもあります。
NHKニュースによると、全国の消費者センターには2020年4月27日の段階で、結婚式の中止や延期によるキャンセル料に関する相談が合計で1373件も寄せられており、多くの方が費用の面で苦しい思いをしています。
時期別の相場
挙式当日に日程が近づくほど、支払うキャンセル料の金額は高くなります。
挙式当日まで150~179日ほどの間がある場合、キャンセル料は本契約の時に支払う「申込金」と、挙式への招待状や挙式当日に使われるメニュー表などの印刷物にかかる「実費」のみで計算されます。
挙式が近づくにつれ、キャンセル料は結婚式の費用の「見積額」を基に計算されます。
挙式中止時のキャンセル料の目安
挙式当日までの日数 | キャンセル料の目安 |
150~179日前 | 申込金全額+印刷物等の実費 |
90~149日前 | 見積金額の20%+印刷物等の実費 |
60~89日前 | 見積金額の30%+印刷物等の実費 |
30~59日前 | 見積金額の40%+印刷物等の実費 |
10~29日前 | 見積金額の45%+司会などの外注解約料+印刷物等の実費 |
前日~9日前 | 見積金額の45%+外注解約料+納品済み物品代金 |
挙式・披露宴当日 | 見積金額の100% |
契約書をよく確認
いざ挙式を中止や延期せざるをえなくなった場合に慌てないためにも、契約書の事前確認が重要です。
どの時点で解約日となるのか把握しておきましょう。
解約日とカウントする例として、電話やメールで連絡を入れた日からの場合と、書面上で手続きをした日からの場合があります。
契約書には挙式中止時のキャンセル料や、延期時の日程変更手数料の対応も書かれているため、必ず確認しましょう。
結婚式場以外でキャンセルできるもの
レンタル衣装
挙式当日に着るタキシードやウェディングドレス、袴などのレンタル衣装はキャンセル可能です。
キャンセル料を支払う場合もありますが、レンタルショップが指定した期限以内の場合や、同じレンタルショップ内で他の衣装に変えた場合などにはキャンセル料がかからないことがあります。
そもそもキャンセル料がかかる理由としては、キャンセルによって生じるレンタルショップへの損害賠償があります。
レンタルショップ側は衣装を他の人が借りられないようにキープするため、キャンセルにより本来得るはずだった利益を失うからです。
カタログギフト
結婚式の引き出物として人気のカタログギフトは、キャンセルできることがあります。
販売するショップのキャンセル規定によりますが、カタログギフトの注文から24時間以内はキャンセル料がかからないことが多いです。
ただしカタログギフトの出荷後は、送料や商品のラッピングの関係で、キャンセル料を負担しなければならないことがあります。
実際に結婚式を延期にした人たちの声
https://twitter.com/______miimo/status/1233703866237014017?s=20
1年前から結婚式を準備してきた分、悲しみは大きいはず。
新型コロナウイルス感染症の収束時期が未定なのも難しい問題です。
結婚式ついに延期することになりました…新婚旅行も結婚式も延期…とても悲しいし悔しいけど連絡したら友達も家族も延期になっても楽しみにしてる!って言ってくれてその言葉で救われた😢
1年後になったけど笑顔で結婚式出来るよう今はうつらない努力、お金の貯金を頑張っていきます☺— 愛衣 (@ai_ymnsk) April 24, 2020
1年後に結婚式を延期にした方。
延期日まで貯金することで、より豪華な結婚式を挙げられる可能性もあります。
コロナの影響で5月の結婚式、延期の決断をしました😭❄️一生懸命準備してきたから悔しいし悲しいけど、毎日不安でモヤモヤしてたから、決断できてスッキリ😆(これは今日食べためっちゃうまいやつ😆☀️) pic.twitter.com/XBCM4TgJaC
— さっちゃそ (@sacchaso2525) March 15, 2020
結婚式の延期を決断して悲しむと同時に、頭の中のモヤモヤが晴れたという方も。
キャンセル料を補償する結婚式保険について
「結婚式保険」を適用すれば結婚式場のキャンセル料や式場の物損、レンタル衣装の破損などを補償可能です。
日本では、あそしあ少額短期保険の結婚式総合保険「佳き日のために」が国内唯一の結婚式総合保険になります。
ゼクシィの「花嫁のお守り保険プラン」では、あそしあ少額短期保険の「佳き日のために」と、レンタル衣装の破損や盗難の補償をする損害保険ジャパン株式会社の「傷害総合保険」を合わせて提供しています。
あそしあ少額短期保険の「佳き日のために」の詳細
あそしあ少額短期保険の結婚式総合保険「佳き日のために」では、結婚式場のキャンセル補償と結婚式当日の事故補償の2つを盛り込んでいます。保険のプランとしてはキャンセル補償限度額別に3つに分かれています。
概要
挙式の45日前まで加入できます。
保険料の支払日を含めて15日経過で補償が開始し、補償期間は挙式当日から遡って最長1年間です。
プラン別保険料
キャンセル補償限度額別に3つのプランがあり、保険料は下記の金額を1回支払うのみです。
- プランA
保険料は5万円、キャンセル補償限度額が850万円
- プランB
保険料は3万円、キャンセル補償限度額が500万円
- プランC
保険料は1万円、キャンセル補償限度額が150万円
キャンセル補償
キャンセル補償を受けるためには以下の条件を満たす必要があります。
- 新郎新婦、新郎新婦の両親、子供、兄弟姉妹の内、誰かが亡くなった場合
- 新郎新婦、新郎新婦の両親、子供の内、誰かが7日以上続けて入院する場合
- 挙式当日に、新郎新婦が病気や怪我で入院している場合、または、医師の判断で自宅待機を命じられている場合
- 地震や台風などの自然災害により、新郎新婦の家が損害を受けた場合
挙式当日の補償
挙式当日の補償も全プランに含まれており、その補償は以下のものがあります。
それぞれの補償の限度額は全プラン共通です。
- 式場設備の破損を補償する「修理費用補償金」
補償限度額は100万円
- レンタル衣装の破損を補償する「修理費用補償金」
補償限度額は30万円
- 挙式時に招待客が救急搬送を補償する「招待客救急搬送見舞費用補償金」
補償限度は、1名につき1万円で、最大20名まで可能
- 挙式後、または挙式当日の新郎または新婦の入院を補償する「新郎新婦入院一時金」
補償限度は、1名につき10万円で、新郎新婦の両方が入院した場合は20万円
問い合わせ先
- 企業名:株式会社あそしあ少額短期保険
- 保険商品名:佳き日のために
- 問い合わせ電話番号:0800-111-1550(受付時間:年末年始を除いた10:00〜20:00)
Withコロナ時代の今できること
新型コロナウイルス感染症により、結婚式の延期や、今のタイミングでの開催を再考する新郎新婦が約6割います。
結婚式相談カウンターを運営する株式会社リクシィは、「withコロナ時代の結婚式宣言!」を発表しました。
withコロナ時代の結婚式宣言とは、新型コロナウイルス感染症で混沌とした世の中で不安を抱える新郎新婦のために、株式会社リクシィが全国の11社55式場の賛同を募る形で新しく開始したプロジェクトです。
2020年4月16日から2020年5月31日までに結婚式場と契約する方を対象に、「withコロナ時代の結婚式宣言!」に賛同する会社は、今までブライダル業界が行ってこなかった以下の取り組みを決定しました。
結婚式の打ち合わせをオンライン化
結婚式場探しやウエディングプランナーとの事前打ち合わせは全てオンラインで実施します。中には、結婚式場の紹介を写真や360度映像で対応する式場も出てきました。
「アルカンシエル南青山」では、LINEやzoom、Skypeでのオンライン相談に対応しています。
オンライン面談の実施により、結婚式場の見学時間を大幅に短縮されるなど、挙式までの打ち合わせを効率よく進めることができます。
特別条件で契約
実費負担のみ
新型コロナウイルス感染症が広がる前までは、挙式日程の変更には日程変更手数料が生じていました。
本取り組みでは、新型コロナウイルス感染症の影響で挙式を延期する場合に限り、事前に結婚式場に連絡すれば、日程変更手数料が無料、印刷物等の実費のみの負担になります。
日程変更手数料を挙式時の費用に充てる
挙式を延期する場合、その日程変更手数料を延期日の挙式時にかかる費用に充てることができ、実質負担をゼロにできます。
結婚式を写真で行うフォトウェディング
フォトウェディングとは実際に結婚式場で挙式をせず、挙式の代わりに記念の写真撮影を行うことです。
ハナユメがinstagram上で実施したアンケートによると、フォトウェディングをする予定の方は結婚式をキャンセルした方全体のうち、3分の1以上を占めていました。
フォトウェディングのサービスを提供している「ハナユメフォト」では、以下の特徴があります。
- 費用は式場で結婚式を挙げるときに比べて10分の1
フォトウェディングにかかる費用はおおよそ5万円から15万円とリーズナブル。
- 撮影は新郎新婦の二人のみ
式場で結婚式を挙げるときのように周りに親族や友人などの大勢の人はいない。
- 撮影と同時に観光も楽しめる
関東・沖縄・東海・京都のエリアでの撮影が対応している。それぞれのエリアでプランと料金が異なる。
上記に基づき、フォトウェディングは、
- 挙式にあまりお金をかけたくない方
- 式場で結婚式を挙げるのが苦手な方
- 新型コロナウイルス感染症で三密を避けたい方
にお勧めできるサービスといえるでしょう。
新型コロナウイルス感染症に感染しないために結婚式を実施する場合に注意すること
このご時世で結婚式を実施する場合は、結婚式場を新型コロナウイルス感染症に感染しにくい環境にすることで、感染リスクを下げる必要があります。
その為には、結婚式場において「①換気を徹底すること」、「②人の密集状態を作らないこと」、「③近い距離での会話や接近はなるべく避けること」の3点が重要です。
特に①の換気については、30分に1回以上は結婚式場の全ての窓を全開にし、風通しの良い環境を作ることが推奨されます。
また、②と③においても、飛沫感染の可能性があるため、なるべく近い距離での会話や接近を避け、人の密度を可能な限り小さくことが必要です。
参考:厚生労働省「換気の悪い密閉空間」を 改善するための換気の方法
最後に
新型コロナウイルス感染症の影響により結婚式を延期する際は、多くの場合挙式の2週間前であれば、日程変更手数料はかからず、実費のみの負担になります。
ただ、式場によっては変更料はかかることがあるので契約書を必ず確認しましょう。
万が一のキャンセル料や大きな出費の発生に備えるためにも、事前に結婚式保険に加入しておくのは有用な手段です。
新型コロナウイルス感染症が流行するこのご時世、更なる感染者を生まないためにも、結婚式を挙げる場合には、結婚式場の徹底した環境作りを意識しましょう。